図書館学徒未満

図書館学に関する本を読んだり調べごとをしたりしています。はてなダイアリーから移行しました。

博物館が図書館に学ぶべき3つのこと

博物館はOPACを作成せよ

博物館の収蔵品は、企画展に出る目録や常設展に出ているような品々で目に触れることもありますが、倉庫内にどのようなモノがあるのかまでは一般来館者はなかなか窺い知ることができません。
中には気軽に倉庫から出せないような収蔵品もあり、所在が知れたところで誰彼構わず出して見せるわけにもいかない事情があるでしょうが、せめてどのような収蔵品をどの博物館が所持しているか検索できるオンラインデータベースがあれば、市井の人々も調査・研究活動がしやすく便利だなーと思います。

博物館はレファレンスカウンターを設置せよ

イベント等の時には解説役の学芸員さんがいて、それなりにフレンドリーな雰囲気を漂わせている場合もあるのですが、大抵博物館の、特に常設展に行くと「シーン」と静まり返った空間に、良くて10mおきに監視役らしき人が佇んでいるだけ、という事態が多い気がします。


あの人たちは学芸員さんなんですか?声かけていいんですか?何か質問したいことがあったとしても、とっても話しかけにくいです(> <)*1


レファレンスカウンターはちょっと大げさかもしれませんが、せめて学芸員さんは学芸員さんであり、しかも話しかけてよい人であることが分かるよう、ネームプレートか何かの装備をお願いします。

博物館は参考図書を案内せよ

企画展等を見て「もっとこのテーマや展示物について知りたいな」と思ったとき、大抵の場合は企画展のためにつくられたカタログを見ることになります。カタログを一冊読むだけでもそれなりに充実した情報は得られるのですが、やはりそれでも

  • 更に詳しい情報を知りたい
  • カタログの解説が難しすぎる / 簡単過ぎる
  • 違う切り口からの分析を見てみたい

といったニーズはカバーしきれません。

参考文献閲覧コーナーがあればよいのですが、そこまでできない場合は「子ども向け」「初心者向け」「専門家向け」といったように、大まかにターゲットを分類した参考文献リストの配布が望まれます。

*1:どちらかというと歴史系の博物館に多い気がします。歴史系に比べて、自然科学系は説明員さんがいることが多い印象です。