図書館学徒未満

図書館学に関する本を読んだり調べごとをしたりしています。はてなダイアリーから移行しました。

図書館が博物館に学ぶべき3つのこと

図書館は企画展を開催せよ

博物館じゃなくてもやっていることですが、一般書店でも特定のテーマでブックフェア等が開催されたりしています。あれをもっと図書館でやって欲しいなぁ。
せっかく昔の本まで網羅した、新刊書店にはないアーカイブがあるのだから、未だ見ぬ良書との出会いをプロデュースしてほしいです。

図書館はライブラリーショップを開店せよ

博物館には大抵ミュージアムショップやカフェがあり、オリジナルのグッズや書籍等を販売しています。図書館にも同様のお店があったらいろいろ楽しそうだし、何より便利でしょう。
ブックトートや栞などの図書館グッズのほか、一般人には手に入れにくいような資料の購入案内、パワーユーザー向けの各種有料サービスの受付をしてくれたら嬉しいです。

図書館は資料の寄託を受け入れよ*1

現在図書館で個人所有の資料を活用してもらおうと思ったら、寄贈か売却といった方法しかありません。
しかし、希少価値の高い貴重な資料の持ち主で「これを図書館に持って行ったらみんなの役に立つことは分かるけれど、大切な物だしあげてしまうのはちょっと……汚されたりしても嫌だ」と思っている人も多いでしょう。

博物館では「寄託」という、個人・法人が所有している資料を博物館が「借りる」形での資料の受け入れを行っています。
もちろん、ただ「貸している」だけですから、資料の所有権は元の持ち主にあります。また、借りている側の博物館は、その資料を劣化させないよう大切に保存する義務を負います。
個人では維持・管理の難しい人類の宝を博物館が預かり、多くの人々の役に立てる。お互いにメリットのある資料提供方法だと思います。


書籍やビデオフィルム等でも、個人では維持・管理が難しいものがあったりします。司書は本の保管に関して多くのノウハウを持っているはずですし、図書館外部の人がもっと気軽に図書館を支援できるようにするための仕組の一つとして、寄託制度を設けてもいいのではないでしょうか。

少なくとも、今後わが国に必ず必要になるであろうマンガ・アニメ図書館を作るには、寄託制度無しには難しい気がします。

*1:寄託図書館というのもありますが、それはまた別の話です。