図書館でお金を稼ごう! -----ニューヨーク公共図書館の華麗なる資金獲得法
さて今まで紹介してきた通り、とーってもゴージャスなニューヨーク公共図書館ですが、資金獲得法も非常に華やかです。もう、これなんてルパン三世?ばりのラグジュアリーな手法がこれでもかと紹介されています。
図書館友の会
年間25ドル〜25,000ドルの会費枠があり、支払う会費によって段階的に特典が設けられています。
25ドル会員は図書館内ショップでの買い物が一割引になり、1,250ドル会員は
- 出版前の本の内覧会
- 晩餐会
- 学芸員の案内による図書館ツアー
- 寄贈者リストに名前を掲載
というセレブ待遇です。
最高額の会員になると評議会委員になる他、限られたVIPのみの特別プログラムに招待されます。最早高級会員制クラブです。
そして、若者向けの図書館友の会である「ヤング・ライオン」の会員権は、誕生日や結婚記念日のプレゼントとして贈答できるそうです。お、お洒落すぎる。間違いなく非モテ脱出に使えます。
寄付講座
図書館に寄付をすると、具体的にどのような素晴らしいことがあるのかを説明する講座が開催されています。
図書館への寄付が持つ社会的意義の説明のほか、税金対策の相談にも乗ってくれます。
寄付は現金のみではなく、有価証券や不動産、年金や保険といった形でも寄付ができるので、図書館へ寄付することは経済的なメリットもあるのです。
ちなみに、この講座に参加するとワインとスナックが振舞われ、無駄にプチセレブ(笑)な気分を味わうことができます。
企業からの寄付
富裕層の個人からだけではなく、企業からの寄付も受け付けています。図書館の法人会員になると、晩餐会への招待や、司書がオフィスに訪問して資料活用の説明を行う「ランチタイムに図書館」等のサービスが受けられます。
また図書館内の施設の貸し出しや、合同でのイベント開催等も行っています。
企業は図書館の施設を利用した場合、税制上の優遇を受けられるので、そういう点でも利点があるのです。
イベントの開催
比較的単発の資金獲得法として、図書館ではさまざまなイベントが開催されています。
- 子ども向けのイベント「図書館で本作り」
- 人気作家を囲んで「文学昼食会」
- ウォーレン・バフェットと朝ごはんができる「投資サービス・リーダー・フォーラム」
- 有名シェフをマンハッタンの高級マンションに招き「豪華晩餐会」
……基本的に、どの資金集め策もあまりけちけちしていないのが特徴、ですかね。もちろん小額の寄付も受け付けているのですが。
しかしこれらの方法は「あしなが育英会募金には10円も払わないけれど、ホワイトバンドには喜んで300円払う」人間心理を巧くついた、非常に効率よくWin-Winの関係を築ける手法だと思います。
ここまで大々的にやるのは難しいにしても、NPOの資金集めとしては参考になる部分がおおいのではないでしょうか。