図書館学徒未満

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授業の権利はどう扱われるべきか

個人的にはMOOCには賛成です。大学の授業を無料でいつでも受けられるなんて素晴らしいし、またアーカイブ構築の面からも好ましいと思っています。

しかし授業もまた著作物などと同じ知的財産として扱われるべきだという意見ももっともだと思います。


大学側がMOOCで公開している授業のアップデートするよう教授者に要請するかもしれない、という観点は目新しいと思いました。それがもし既に退職した大学からの要請だったりすると実に嫌ですね。
反対に、自分ではもう古くなって取り下げたいと思っている授業が延々と公開され続けるのも嫌だと思います。
(自分で一度オンラインメディアに寄稿したものの、内容が古くなってもう取り下げたい/修正したいと思っているような文書をどう取り扱うべきか、という問題にもこのところ関心がありますが、それはまた別のお話)


方法としてはMOOCに授業を公開したら教授者には別途使用料を支払う、また公開期限を定めて公開するなどが考えられます。しかしネルソン氏が「金銭ではなく主義の問題」と述べている通り、授業を知的財産として扱うというパラダイムが構築されないと、運用をいくら論じても本末転倒でしょう。