図書館学徒未満

図書館学に関する本を読んだり調べごとをしたりしています。はてなダイアリーから移行しました。

なぜ観光なのか

タイトルには「観光コンサル」と書きましたが、実は私は観光専業のコンサルではありません。本当は「輸出・外国人対応ビジネス」のコンサルです。基本的には輸出を手掛けていましたが、2010年ごろからインバウンドが流行ってきており、外国人観光客受け入れのコンサルティングも行うようになりました。
今回ご紹介するツアーも元々はこのコンサルティング業務の一環だったものです。

震災が起きた時はどうなることかと思いましたが、影響も思ったより少なく順調に客足は戻ってきています。ありがたいことです。


さて、「観光」、特に外国人観光客向けの観光産業が持つアドバンテージとは何か、なぜ私は観光に肩入れするのかについてお話しします。

貿易やっていると身にしみるのが「あー最近ほとんどのビジネスに国境なんてないんだなぁ」という実感です。

製造業は中国や東南アジアがどんどん進出しているし、クールなサービスやアプリはアメリカすごいし、そのうちインドも世界的な存在感を示すでしょう。日本は様々な業界でトップを走るメーカーを多く擁していますが、いつまでもこの追いつけ追い越せ競争で勝ち続けられるはずもないし、時代が進むとどうなるかわかりません。


「地場の小さな市場を相手にするだけの中小企業でさえ、グローバルな競争力を必要とするようになった
……競争はもはやローカルたりえず、事実上、境界は存在しない。あらゆる企業がグローバル化しなくてはならない。」
(P.F.ドラッガー『テクノロジストの条件』ダイヤモンド社 2005 p.61)


それがグローバリゼーションです。


その中で、日本しか絶対に提供できないモノ、他国では絶対に追いつけないモノがあります。

それが日本の文化です。


そして日本の文化を提供するサービスである「観光」は、日本の主要産業になるかどうかまでは分かりませんが、絶対にどこの国も奪えない日本だけの価値を提供することができるでしょう(※競合が存在しないという意味ではありません)。
グローバリゼーションの時代だからこそ、観光により国境の壁を越えて広く日本という価値を世界に提案できるはずです。


これが私が観光業を重視する理由です。