図書館パフォーマンス指標
なお、個人的には本書で一番ためになったのは、たった38ページしか割かれていない1部でした。こちらで初めて図書館パフォーマンス指標の存在を知ったので、以下にメモします。
図書館パフォーマンス指標とは、図書館のさまざまな機能や性能に着目し、それぞれの機能や性能の状況や効率、効果を測定するための指標です。従来の図書館統計が、インプット、アウトプットなどのあるがままの量、外形的な量を測定・把握するのに対し、パフォーマンス指標は、特定の機能や性能を把握するために適切に加工された数値、あるいは計算式を指します。
(前掲書 p.23)
この図書館パフォーマンス指標には「タイトル利用可能性」等があるのですが、なんとこの指標、29個がISO、およびJISで規格化されているのです!!!
きちんと定義、目的、算出方法等がstaticに定められている様子です。
考えてみれば図書館がこんなに冷遇されているのは我が国くらいなものです(^^; 諸外国ではそれなりの予算を使って作られた図書館がちゃんとパフォーマンスをあげているかどうかはかなりの関心事なのでしょう。それを観測するための手続きがしっかり定められているであろうことは容易に想像がつきます。身が引き締まる思いがしますね。
具体的な指標の内容については「JISデータベース:図書館パフォーマンス指標」をご覧下さい。
国内でこれらの指標にしたがって行われている図書館の調査がどれほどあるのか疑問です。もし日本国内の実践例をご存知の方がいらっしゃいましたら、お知らせください。