『ラーメン屋さんから石屋さんまで「ビジネス」を助ける図書館 はじめの一歩』pp.56-pp.62
最後になる山崎氏の稿は、他のものとは少々毛色が違います。
これは秋田県立図書館の職員である山崎氏が、自らの図書館でビジネス支援サービスを開始する経緯について語ったものです。
山崎氏は菅谷氏によるニューヨーク公共図書館の事例報告を聞き、自分の勤める図書館でも同様のサービスを行おうという意志を持ちます。
そこで、山崎氏が職員や利用者に簡単にヒアリングを行ったところ、すでに図書館をビジネスや団体活動のための情報収集に利用している人々がたくさんいたことがわかったのです。
その結果を受け、山崎氏は平成13年から追加の予算も人員配置もなにもないまま、ビジネス支援サービスの提供に踏み切ります。その際に、図書館として実現可能な7つの事業を企画しました。
- 行政情報や企業情報の徹底的な収集 ------メーリングリストを利用し、各行政機関や企業に情報提供を依頼
- 県内専門機関との相互協力
- 地域活性化コーナーの設置
- IT端末の活用
- 情報ボランティアの活用 ------IT端末の利用をサポートするためのボランティアの募集・育成
- レファレンスデータベースと記事索引データベースの作成 -----フリーソフトの活用、国からの緊急雇用対策費の利用等でコストを抑制
- 企業トップによる講演会の実施
この報告は平成13年のものですが、現在はどのように発展しているのでしょうか。現状を知りたいです。