図書館学徒未満

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無料というのはそんなに美しいか?

松本氏は本著の中で繰り返し「情報提供にはお金がかかっている」ということに思いをはせ、利用者は情報提供者にそれなりのコストを支払う仕組みについて考えるべきだという主張を行っています。

これは、具体的には「海賊版を作らない・利用しない」「資料は著作権に配慮して複製する」といった至極まっとうなものから、「投げ銭システム」という独自のシステムまで話が及びます。

個人的には「情報提供は只ではないのだから、利用者は敬意をもって情報を提供してくれた人に何らかのコストを支払うべきであり、著作権侵害などもっての他である」という考えには全面的に同意しますが、方法にはもう少し検討が必要だと思います。少なくとも投げ銭システムにはぴんと来ませんでした。利用者からお金を貰うなら、それこそニューヨーク市公共図書館のようなやり方で、まとまった額を堂々と貰えばいいと思います。